103万円の壁とは

 12月も残りわずかとなりました。東京でも初雪を観測したようですし、さすがにコートや手袋を着用しないと厳しくなってきましたね。年末が近くなって、ようやく冬らしくなってきたように感じます。

 さて、最近ニュースで話題の「103万円の壁」。この103万円の壁を178万円に引き上げることを目指して自民党、公明党、国民民主党の税制調査会で協議を進めておりましたが、どうやら来年度の税制改正大綱には123万円への引き上げで記載されるような話になっているようです。そもそも「103万円の壁」とは何でしょうか。今回はこの103万円の壁についてお話します。

 103万円の壁とは、給与収入が103万円以下であれば(他の所得はないものとして)自分自身に所得税がかからず、また親などの扶養に入れるためその扶養者が所得控除を受けられ税負担を減らすことができる、という金額になります。この103万円という金額は、誰にでも適用される基礎控除48万円と給与収入から差し引くことができる給与所得控除の下限である55万円を足したものです。

 この103万円を超えないように調整して働いている方もいると思いますが、食品を始めとした生活必需品、光熱費、ガソリン代と様々な物価が上がっているのに、この壁はそのままなので、ぜひ引き上げてもらいたいですね。ただ、基礎控除と給与所控除のどちらをどれだけ増やすのか、もしくは新しく控除を作るのか。何をどのようにして壁を引き上げるのかわかりませんが、不公平感が出ないようにしてほしいですね。